パソコンのパーツには主だったものとして、CPU(シーピーユー)、メモリ、HDD(ハードディスクドライブ)、グラフィックボード、サウンドボード等があります。(他にも電源パーツ、マザーボード等があります。)

これらの役割を大まかにでも知っておくと、PCを選ぶ時やPC自作時、パーツ交換時などに自分の目的を果たす事ができるPCやパーツを選びやすくなります。

パソコンを説明する時によく例えられるのが、現実での仕事の流れや勉強の流れです。

買うPCが選べない時やどのPCパーツの性能を上げれば良いのか分からない場合には仕事や勉強の流れに当てはめると、自分の用途の場合にはどのパーツを気にして選べば良いのか?が分かりやすくなります。

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CPUの役割は何?

CPUというのはどんな処理(作業)ができるか、や、作業する速さ等に関係するパソコンのパーツです。

仕事の流れの中で言うと、CPUというのは人間自体にあたります。

現実の仕事でも人によって作業するスピードに違いが出てきますし、処理できる仕事内容自体にも差がありますよね。

パソコンが仕事する時も同じで、CPUの性能によって、パソコンが処理するスピードに違いが出てきますし、処理できる事自体も変わってきます。

そして、現実の世界でも複雑な仕事をする場合には、複数人で役割分担した方が仕事が速いというのと同じ感じで、パソコンでも処理を早くするためにデュアルコアやクアッドコアという物があります。(※)

デュアルコアなら作業する人が2人でクアッドコアなら4人で作業するので、複雑な仕事の場合には、処理するスピードが速くなります。

»CPUを選ぶ時に確認する項目


メモリの役割は何?

メモリというのは処理するデータを“一時的に“貯めておくPCパーツです。

現実の仕事の流れで言うと、メモリは、「机の広さ」や「作業場の大きさ」にあたります。

どれだけ仕事をする人(CPU)の能力が高くても、作業する机(資料を広げておける所)が狭かったら作業効率がかなり下がりますよね?

机が狭かったら、資料が重なっていたりして、資料を参照しながら仕事する事ができない事もありますし、目的の資料はどこかな?と探さなくてはならない時間が出てくるからです。

ですが、充分な広さの机で仕事ができる場合には、資料が重なっている事もないので目的の資料もすぐに見つかりますし、色々な資料を広げながら仕事する事ができるので、作業効率が上がります。

これがメモリ容量が多いか少ないかの違いです。

ただ、既に充分な広さの机で仕事が出来ている場合には、それ以上に大きい机に変えても、作業効率に大きな差は出てきませんよね?

メモリでも同じで、既に充分なメモリ容量がある場合には、それ以上にしても差が出てきにくいという面があります。

»メモリ交換・増設時に確認する事

HDDの役割は何?

HDDというパーツは、データを保存しておくところです。

仕事の流れで言うと、「本棚」や「引き出し」にあたります。

先程のメモリ(作業机)は仕事に必要になる資料を“一時的に”広げておく所でしたが、HDDは長い間置いておく所です。

本棚や引き出しは、今は使わないけれどもこれから先仕事に必要になるかもしれない様な資料(保存しておきたい資料)を収納しておく所ですよね?

仕事や勉強で解決した事で忘れたくない事は、ノート(ファイル)に記録しておき本棚などに保管していると思います。

この「ノートを保管しておく棚」がHDDです。

本棚が大きければ(大容量HDDならば)、何冊も保管できる、みたいな感じになります。

ですので、保存したいノートや資料が少ないのならば、小さい本棚でも何も問題ないという部分があります。

具体的にどのぐらいでどの程度保管できるかというと、HDDは500GBもあればDVD100枚程度の容量の情報を保存する事ができます。(物理的な大きさではなく、DVDにきざまれている情報の量の事です。)

そして、現実でもパンパンになっている本棚から本を取り出すのはわりかし大変、というのと同じ様に「HDDにパンパンにデータが詰まっている状態」、これ自体もわずかながら、PCの処理時間に関係してきたりします。

SSDとHDDの違いは何?

SSDも基本的にはHDDと同じです。

大きな違いは、「資料を取り出すまでにかかるスピード」です。

言うならば机のすぐ近くにある資料棚なのか、資料室にある棚なのかという感じです。(SSDが近くの本棚でHDDが遠くの本棚です。)

そして、いつも仕事に使う様な物や仕事を始めるにあたっていつも使う様な物は近くの資料棚に保管してあれば、仕事が早く始められる、というのと同じで、PCの起動に関係する物などはSSDに保管しておくとパソコンを速く起動する事ができたりします。

逆に、めったに使わない資料は近くの本棚に置いていても資料室に置いていても、普段の仕事にあまり支障は出ない、のと同じ感じで、PCでも起動や頻繁に使うデータでないな物はHDDに保存する、としたりします。

PCで言うと、写真ファイルや動画などはそんなに頻繁に使用する資料ではないという事が多いし、別に早く開けなくても構わないという事があったりするのでHDDに保存する、って感じで使い分けされたりします。

ただ、昔はSSDの値段がHDDの値段と結構違ったので、使い分けがされたりしていましたが、段々値段が下がってきたので、写真や動画などもSSD保存するという感じにしやすくなってきました。

HDDよりもSSDの方が値段が高いのは変わらないのですが、普通の用途では問題ないくらいの容量のSSDでもそこまで高くなくなったので。

グラフィックボードの役割は?

グラフィックボードは現実の仕事でいうと、「映像関係の仕事ができる人」にあたります。
(グラフィックボードはグラボやVGA、ビデオカードなどとも呼ばれる事があります。)

人間にも絵がうまい人や、そうではない人もいる、というのと同じ感じです。

仕事で必要になるイラストは専門的にやっている人に頼む必要が出てくる事もあるけど、内部で説明する時のグラフなどは自分でも構わない時もある、みたいなのと同じです。

高度な映像関係の仕事を任せるには、CPUとは別枠で人(※)を雇っておき、仕事をしないとならないといけない事もある、という感じです。

※“映像関係の人”をGPU(ジーピーユー)と言います。

オンラインゲームなど高度な性能が求められる事はグラフィックボードを用意しないと、ゲームを遊ぶ事ができないといった事があります。

»グラフィックボードの選び方

サウンドボードの役割は何?

サウンドボードは、音楽関係の仕事ができる人です。

素人が演奏しても音自体は出せますが、綺麗な音や、うまい演奏はそこまで期待しないでね、という事になります。

自分がパソコンに求める作業において、どんなパーツが高性能である必要があるのか、上記の例に当てはめて考えると自分の目的が達成できるPCが選びやすくなると思います。

どのPCを買えば良いのかが分からない!という時のまとめ

パーツ毎の役割をまとめると以下の様になります。

  • CPUは人間や作業する人
  • メモリは机や作業場の広さ
  • HDDは保管できる場所の大きさ
  • グラフィックボードは映像関係の仕事がそれなり以上にできる人
  • サウンドボードは音関係の仕事がそれなり以上にできる人

どんな問題も早く解決したい!なら、優秀な人間(高性能CPU)を雇わなくてはならないですし、処理が遅いのが嫌!なら、机(メモリ)を広くしないといけません。(大容量メモリ)(※)。

※一般的には4GB以上です。

一般的にはいうとちょっと曖昧になってしまうのですが、インターネット検索やワード、エクセルだけならば、並行して動作させているソフトがないなら2GB、4GBは充分すぎるほどです。(OSにもよりますが。)

いっぱいノート(ファイル)を保管しておきたい!なら、棚の数を増やしたり(HDDを増やす。)、大きい棚が必要になってきます。(大容量HDD)


中でも、起動時間を短縮したいのでならば、SSD(取り出すスピードが速い棚)に必要な物を保存したりします。

高性能なゲームがしたい!なら、映像関係の能力が高い人を雇わなくてはなりません。(高性能グラフィックボード)

ハイレゾ音源等を良い音で聞きたい!等、音楽関係の事で複雑な処理をするなら、高性能サウンドボードが必要になってきます。

動画編集ではCPU性能が大事になります。

グラフィックボードも役には立つのですが、動画編集の場合には対応ソフトを使用する時にやっと役に立つ、という感じです。

という事で、PCを選ぶ時や、どのPCパーツの性能を上げれば良さそうかが分からないという場合には、現実の仕事の流れにあてはめて考えると分かりやすくなるかな、と思います。

また、オンラインゲームをしたい場合には、基本的には省スペースパソコンやノートPCは選ばない事にも注意して下さい。

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