マザーボードにはいくつかサイズがあり、大きい順に並べると、ATX、マイクロATX、フレックスATXとあります。
マザボのサイズ次第で、拡張性(メモリスロットの数やPCI Expressの数、併用できるパーツの大きさ)や、ケーブルの取り回しが楽かどうか、エアフローが良いかどうかやPCケースに入れる事ができるかどうか等が変わってきます。
マザーボードの面積が物理的に小さければ、それぞれの数(スロット数など)を減らしていくしかないのでサイズによって違いがでてきます。
マイクロATXはメモリスロットが2個がほとんどで、ATXは4個などです。
初めてPCを自作する場合には、サイズによって後々どんな違いが出てくるのか分からない事があると思うので、この記事では自作PCのマザーボードのサイズによる違いや選ぶ基準を書きたいと思います。
この記事は以下の様な疑問がある方向けです。
- パソコンを自作しようと思うけど、マザボの大きさはどれにすればいいの?という方
- マザボのサイズでなにが違ってくるの?という方
一般的なパソコン自作では、ATX、マイクロATXのどちらかのサイズを使用する事が多いのでこの2つのサイズについて記載します。
- ATXの特徴って何?
- MicroATXの特徴は?
- 結局どっちにすれば良いのか?
スポンサーリンク
ATXの特徴って何?
ATXサイズのマザボは、パソコンケースで言うとフルタワーやミドルタワーなどで使われます。
以下の様な特徴があります。
- マイクロATXと比べるとパーツの拡張がしやすい
- ケース内の温度が下げやすい
- ケーブルが挿しやすい
- マイクロATXと比べると値段が高い事が多い
拡張性が高い
ATXの利点は、物理的なスペースが大きいという事です。
板自体(マザボ自体)のスペースが大きいので、ケーブルのコネクタや、メモリスロットの数、PCIバスの数などがマイクロATXと比べると多いです。
これらが多いという事は、自作PCの性能を上げたい時に拡張する余裕がある(拡張性がある)という事です。
メモリで言うと、2スロットしかない場合には、8GBにしたかったら4GB×2枚のメモリ、もしくは8GB×1枚+空きスロット1つになりますが、4スロットある場合には、2GB×4枚などでもできますし、4GB×2枚+空きスロット2つなどでもできます。
使用している内にもっとメモリ容量を増やしたくなった時にも空きスロットが多いと便利は便利です。
また、大きめのPCパーツ(グラフィックボードやCPUクーラーなど)もあまりサイズの制限を受けずに選べたりもします。スペースあるので。
ケーブルを挿しやすいし温度を下げやすい
また、ATXはケーブルをつけるときにも場所的に広いので、容易にケーブルを挿すことができますし、ケーブルの密接度も下がります。
そして、スペースが広いと、一つ一つのパーツの間にスペースができます。
スペースがあれば、パーツの間やケーブルの間を空気が通り抜けやすく(エアフロー)、排気もしやすい(温度を下げやすい)という面も出てきます。
MicroATXと比べるとATXサイズには内部のケーブルやパーツ毎の距離に余裕があるので。
個人的には、「気にするなら気にしても良い」というくらいのレベルですが、ATXとマイクロATXで迷ったら、『ATXサイズはケース内の温度を下げやすい』という面を加味しても良いかもしれません。
ATXの特徴をまとめるとこの様になります。
- 拡張性が高い(パーツを設置できる部分が多め)
- ケーブルの取り回しが楽
- MicroATXと比べると値段が高い事は多い
- エアフローが良いという面もある
MicroATXの特徴は?
マイクロATXというのは、ATXよりも一回り小さいサイズのマザーボードです。
マイクロATXもフルタワーやミドルタワーのケースに取りつけることができるネジ穴がマザボについています。
拡張性
MicroATXサイズは、ATXと比べるとスロットの数やPCIの数は少なくなっている事もありますが、通常の自作に必要なスロット数などは充分にあります。(もちろんどれだけパーツをつけるかにもよりますが。)
ですが、大きいパーツの併用は難しいという面もあるので、どんなパーツを使うかは加味する必要があります。
(CPUクーラーや大きいグラフィックボードや大きめのサウンドカードなど、パーツの大きさによっては併用できない時もあります。)
拡張性に少し制限があるという面はあります。
ケーブルの取り回し
小さいマザボの場合、多くのケーブルを使うときには物凄く挿しにくく、かなり頑張って挿さなくてはならない事もあります。
ですが、メリットとして、省スペースPCにも使用できるということがあります。
(といっても廉価版のスリムケースデスクトップよりは大きいです。幅など。設置できるかどうかはケースを購入する時に確認する必要があります。)
また、ATXよりもマイクロATXの方が値段が安いことが多いです。(物理的に小さいので。)
ATXでもマイクロATXでも大きく違うわけではないのですが、細かい部分で(エアフロー、スロット数など)違いが出るという事になります。
MicroATXの特徴をまとめると以下の様になります。
- ATXサイズと比べると値段が安い事が多い
- 拡張性は必要最小限程度
- ケーブルは挿しにくかったりもする
結局どっちにすれば良いのか?
PCを自作する時にATXとMicroATXのどちらにすれば良いのかは、以下の様な用途によって変わってきます。
- 必要なメモリスロットはどのくらいなのか?
- PCケースはどのくらいの大きさの物を使うのか?
- グラボ2枚挿しなどをするのか?
- 大きいCPUクーラーを使用する予定なのか?
- エアフローにこだわる程、たくさん発熱するパーツをいくつも使用するのか?
- 大きいサウンドカードをグラボと一緒に使う予定はないのか?
マザボのサイズに優劣があるわけではないので、用途によって選びます。
自分に必要な大きさや機能があれば、どちらでも問題ないです。
ですので、どんなパーツを使用して自作する予定なのかを予め考えておいてから、マザーボードのサイズを決める必要があります。
(後々の拡張予定なども考えておくのも良いと思います。)
マザボの売れ筋はこちら(Amazon)
スポンサーリンク